2部制のわな
パチンコ屋に勤め出して一週間が経った。もちろん無遅刻無欠勤である。たかが一週間で当たり前なのだが、その当時の私にしてみれば偉業とも言えることであった。またさらに、それはパチンコ屋の「常識」からも偉業らしく、一週間目で店長に、「TOSSくんには期待してるからな!」と言われる始末だった。私の方もすっかり立ち仕事にも慣れ、(生まれてはじめての立ち仕事だったので、最初は辛かった)「店員立ち」もさまになるようになっていた。(笑)ちなみに「店員立ち」とは、右足を少し斜め前に出し、左手は腰を手にあてて、首を少し傾けながら、めんどくさそうに右手で鍵を回すしぐさのことである。(笑)
一週間無遅刻無欠勤だったからというわけではないだろうが、店長に「早番遅番のシフトに準じた時間で来てくれないか?」と言われたので、深く考えずにOKした。まあ、2部制だから、早くはじめて早く終わるか、遅くはじめて遅く終わるかの違いだろう。
それが甘かった・・・。
その店の2部制というのは、昔ながらの2部制、通称「準2部制」だったのだ。遅番は確かに遅く来て遅く帰るだけなのだが、早番が普通とは違う。早番は開店前から来て、1時半まで仕事をした後、なんと6時にまた店に戻って、閉店まで仕事をするのだ。つまり、忙しい夕方から閉店までは全員が出勤しているという、経営者にとても都合の良い出勤形態だったわけだ。
予想だにしなかった出勤形態に戸惑いつつも、まあ文句を言っても出勤形態が変わるわけではないので、「早番はいやだな〜」とか思いつつも何とかこなしていた。問題は、早番の時にぽっかり空いてしまう、4時間半という中途半端な自由時間である。
- スポーツなどで汗を流す。
→これは私の場合絶対ない。
- 趣味の多重録音で音楽を作る。
→にしては短い時間だし、夜の方が集中できる。
- 彼女とお茶する。
→彼女は立派な社会人(涙)しかも勤め先は安城(車で約1時間)
- 彼女以外の女性とお茶する。
→そんなクズな私につき合ってくれる女性は彼女以外いなかった。(しかし1ヶ月後振られるのだが)
- じゃあ、男でもいいからお茶する。
→最初に言ったように、私には友達がいなかった。そして、今もいない。(現在完了進行形)
- 家に帰ってくつろぐ。
→大きく譲歩した最後の選択肢も、「何となくめんどくさいし、行き帰りで30分無駄にするのもばからしいし・・」という屁理屈の前に崩れる。そうなってくると最後に残るのはパチンコしかない。(大バカ)しかも悪いことに4時間弱あれば、まずハネモノに手を出して、調子が良ければそのまま打つ。ダメならデジパチで粘る。切れたらアレパチ、スロットへというフルコースが一応実現できてしまうのだ。
そして元の木阿弥・・・・(人間失格)
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