何故パチンコ屋の店員に?

私がパチンコ屋の店員になったわけ、それはあまりにも単純明快で、「パチンコで負けて借金を作った」からだ。だからといって、なにもパチンコ屋を選ぶこともないと思うのだが、その時には不完全社会人だったので貧乏だが、結構時間はあった。この時間をつぶすのには、パチンコ屋でバイトするのが一番よいと思ったのだ。

最近とみに思うのだが、パチンコで負けた場合もったいないのはお金の浪費でなく時間の浪費である。いや、自制がちゃんと効いて、2時間だけとか、5000円だけとかでパチンコ屋をあとに出来る人であれば、パチンコとはレジャーになり得るのであろうが、私は「2時間だけぇ?5000円だけぇ?んなもんが楽しいんかい!パチンコちゅーのはなあ、有り金持って、開店前から並ぶもんじゃい!べらんめえ」という河内のおっちゃんだか、江戸っ子じじいなんだか判らないような人間なので、金があっただけ、時間があっただけパチンコ屋にいってしまう、いわゆる「はまりやすい」、一番ギャンブルに向かない人間なわけだ。

で、いかに時代がバブリーだったとはいえ、いくら多少の収入があったといえ、それだけ通い詰めると「時間」より「お金」が先になくなってくるのは、自然の理というもので、そこでやめる勇気を持てばいいものを、借金をしてまでパチンコ屋に走っていた。単なるバカであるが、その時は「取り戻す」というより「パチンコがしたい」という気持ちであったように思う。そうなんである。パチンコジャンキーは、パチンコ自体を好きになってしまうのだ。

でまあ、借金といっても親にするわけには行けないし、今も昔も変わらず友達はいないので、(ええ、いませんとも)当然その手の金融機関を利用することになる。当時はどこもかしこも「えびばでぃ・かも〜ん」状態だったので、私も調子に乗りまくって借りまくった。ま、この話はいずれ・・・

それで、その当時はこんなクズのような私にも彼女がいて、私も漠然と「このままではいけない・・・」と思いはじめていた。「手始めに借金を返済しなければ。」と思ったまではまっとうなのだが、「よしパチンコ屋でバイトしよう。」という論理展開になる辺りは、屈指のバカである。その理由は最初にいったように「パチンコに行く時間を無くそう。」だった。その他のバイトでも良さそうなものだが、「パチンコ屋でバイトすれば、パチンコに行きたい気持ちも少しは治まるだろうし、客が負けているのを目の当たりにすれば、少しは自制も効くだろう。」という考えであった。

下手の考えなんとやら。

実際は見ていればいるほど、(いくら客が負けていようと)パチンコしたくてしかたない病にかかってしまった。筋金入りのバカである。これが空手とかであれば「バカよ、まさに空手バカ。」といっても様になるが、(眉毛を片方落とすのはちょっといや)パチンコバカはシャレにならない。そのレベルはあくまで低く、かろうじて、「夏のパチンコ屋の駐車場で、子供を蒸し焼きにするバカ親」より少しましという程度だ。ああ、自分でバカバカ書いていて腹が立ってきた。

え?もちろんその当時の自分にではなく、バカといわれたことに対してですよ。(バカのくせに自尊心だけはあるらしい)



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