◆ G4 Cube

 なんと言っても今回の目玉であることには異論は出ないだろう。 450MHzモデルと500MHzモデルがあり、メモリが64MB/128MB、ハードディスクが20GB/30GBとの違いはあるが後は一緒のスペックだ。共通スペックとしては1MBの2次キャッシュ・DVD-ROM ドライブ・RAGE 128 Pro グラフィック・10/100BASE-T Ethernet・56K 内蔵モデムなどだ。

 外見は20センチ六方の立方体で、その材質のせいか実際の大きさよりも小さく見える。男性であれば片手をいっぱいに広げた時の長さが20センチ弱なので、実際に触れなくてもそのコンパクトさは実感できると思う。CD2枚を並べたよりも一辺が短いのである。

 上面はDVDの開口部と、放熱用の穴。この位置にDVDを持ってきたのは、スペース的にも良いアイデアだし、このために上に物を置いてしまうこともかなり避けられる上手い方法だ。正面と側面は全くの平面。背面には各種ポート類のコネクタと通風口が開いている。背面はケーブルと通風のために大きく切り取られていて、ここからケーブルを出すと必然的に背面には隙間をあけざるを得ないというこれも上手い設計になっている。

背面からケーブル類を出すようになっていると同時に、空気の取り込み口ともなっている。 下部のポート類、Ethernet・FireWire・USB・Modem・Power・ADC・VGA端子が見える。リセットスイッチ、インタラプトスイッチもここにある。

 メモリは一般的なPC-100準拠のSDRAMが採用されている。アップルストアでも価格が変わらないところを見るとタワーのG4と同じメモリを使用しているようだ。だがCubeは高さや厚みの条件が厳しいので、サードパーティー製のメモリを購入する際には注意が必要だろう。

 ハードディスクは20GB Ultra ATA/66。個人的にはハードディスクの回転音が軽々しくて気に入らないが(笑)、スピード価格ともに良いチョイスだろう。ビデオカードはATIの新型Radeonが採用されるとの噂もあったが、結局は一般的なRAGE 128 Proが搭載されている。まあゲーマーでなければ問題はないだろう。

 ギガビットイーサーネットは内蔵しなかったが、アップルストアではオプション扱いで装備出来るようになっているので、技術的な問題というより、戦略的・価格的な部分での決定だろう。また日本のアップルストアでは注文時に英語のOSやキーボードも選択できるようになっているのは、こだわりを持つユーザにはうれしい配慮だろう。ちなみにアメリカのアップルストアでは英語かスペイン語が選べる。

 放熱口(?)に手をかざしてみたが、それほど熱くはない。iMacの熱さを知っている人にはちょっと意外なくらいだ。でもこれにはちゃんとからくりがあって、まずブラウン管がないというだけで発熱量は半分以下になる。それに加えてひたすら隠してあったが、電源が外付けでこれが巨大なのだ。(笑)もちろんファンレス設計はされているので、Cubeは静かだけれど電源はうるさいという、ヒゲの店員が多い悪徳エレクトリックショップのような商売はしていないので、(ラジカセ10ドル、専用電源アダプタ20ドルみないな)ひとまずは安心だが、ちょっと卑怯な気がしないでもない。

 付属のHarman Kardonによる付属スピーカはデザイン的にマッチングするように考えてあって良い。カエルの目玉とかいう人もいるが、私はこういう形の灰皿が昔あった気がして仕方がない。(真ん中で割れるやつ)

 本体との接続はUSBポートから印籠のようなアダプタを介して行われる。この印籠にヘッドフォン端子が付いているのでこれを利用しようとすると結構配線が煩雑になる。またUSBスピーカの宿命で、音が出るのがシステムがUSBを認識した後なので、起動音は電源を入れてしばらくしてから出てくるという少し間抜けな仕様になっている。

 Cubeとのマッチングを考えて発売されたモニタは3種類。17" Apple Studio Displayと15" Apple Studio Displayと22" Apple Cinema Displayだ。17" Apple Studio Displayはダイアモンドトロン管を採用しネオレトロ調のデザインがいい感じである。足の部分がメビウスの輪のようになっているのが面白い。価格的には少し割高だが、デザイン性とCubeとのマッチングを考えるとさほど気にならない。

 15" Apple Studio Displayは一番組み合わせとしては妥当と思われる液晶フラットパネルタイプ。価格的にも他のメーカに比べて高い感じはしない。

 22" Apple Cinema Displayは、「いつかはクラウン」的な位置づけだ。私見だが、こういう「欲しいが少し手の届かない製品」というのがラインナップの中にあった方がよい。

 これらのモニタとは新規開発されたApple Display Connector(ADC)で接続される。これは電源・ビデ オ・USBを、一本のケーブルにまたもの。Appleは「雑然としがちなデスクまわりをすっきりさる。」と評している。しかしながらこれは少しずれているように思う。

 まずはコネクタや規格の標準化からの逆行。G3以降モニタを従来の専用コネクタから一般的なVGAに変更したばかりなのに、また新しいコネクタを作るというのは今ひとつ解せない。3つのコネクタを一本にまとめた専用ケーブルではなぜいけないのだろうか。

 またスピーカとキーボードでデスク周りは十分ごちゃごちゃするのである。であれば印籠をモニタに内蔵させ、モニタの左右からスピーカ端子が出るようにするなどもっとシステム化すべきだろう。

 価格は450MHzモデルで$1,799.00、500MHzモデルで$2,299.00だ。製品の性質上450MHzがメインになると思われる。この価格をどう感じるかは個人差があるが、個人的には安いと思う。確かにスペックだけ追ってみればこのスペックで拡張性がないのにこの価格は高いと思うかもしれないが、スペックや拡張性を追うならG4やPCを買えばよい。それよりも、マシンを買うに当たって部屋の模様替えを考えさせられるコンピュータは他にない。(G4でさえその魅力はない)これだけの楽しさを与えてくれるのであれば安いものだと思うのだ。ただこの筐体がどの程度の信頼性を発揮するかは、商品が出回ってある程度の時間を経なければ固まらないが。